腸活や免疫ケアのために乳酸菌を摂る人が増えています。その中でも注目されているのが「プラズマ乳酸菌」と「シロタ株」です。しかし、「何が違うの?」「どちらを選べばいいの?」と迷う人も少なくありません。
実際に、プラズマ乳酸菌とシロタ株は研究背景や働き方が異なり、目的によって向いている選び方も変わります。本記事では、それぞれの特徴やエビデンスを比較し、自分に合った乳酸菌の選び方をわかりやすくまとめました。
この記事を読んでわかること
- プラズマ乳酸菌とシロタ株の基本的な違い
- 「シロタ株 効果なし」の真相と研究データ
- ヤクルト以外やサプリでの摂取方法
- 自分に合った乳酸菌の選び方のポイント
プラズマ乳酸菌とシロタ株の違いとは?
他の株とも比較すると、選び方の基準がより明確になります。→プラズマ乳酸菌とR-1の違い
乳酸菌には数多くの種類が存在しますが、その中でも研究や商品展開でよく耳にするのが「プラズマ乳酸菌」と「シロタ株」です。どちらも健康維持や腸活に役立つとされますが、アプローチの仕方や研究の背景には大きな違いがあります。
プラズマ乳酸菌の特徴と研究背景
プラズマ乳酸菌の効果については別記事でさらに深掘りしています。 → 【話題沸騰】プラズマ乳酸菌サプリ&ドリンクの効果とは?徹底解説!
プラズマ乳酸菌は、キリンホールディングスと小岩井乳業が共同で研究・開発した乳酸菌で、正式には 「Lactococcus lactis プラズマ」 と呼ばれます。最大の特徴は、免疫細胞の司令塔とされる「プラズマサイトイド樹状細胞」に直接作用することです。これにより、体内の自然免疫と獲得免疫の両方がバランスよく働くようサポートすると考えられています。
キリン公式の研究報告では、風邪やインフルエンザの発症リスクを低減する可能性や、疲労感の軽減に役立つ可能性があるとされています。
シロタ株(L.カゼイ・シロタ株)の特徴と歴史
ヤクルト製品との関わりを比較した記事も参考になります。 → ピルクルとヤクルトの違い
一方、シロタ株はヤクルトの創始者・代田稔博士によって1930年代に発見され、長年にわたり世界各国で利用されてきた乳酸菌です。正式名称は 「Lactobacillus casei strain Shirota」。
その最大の特徴は、強い耐酸性・耐胆汁性を持ち、生きたまま腸に届く点です。腸に届いた後は善玉菌を増やし、腸内フローラのバランスを整えることが期待されています。ヤクルト製品の基盤として90年以上の歴史があり、臨床研究も多数蓄積されています。
作用メカニズムの違い
両者の大きな違いは、作用する部位と役割です。
- プラズマ乳酸菌:免疫細胞に直接働きかけ、体全体の免疫バランスを調整する。
- シロタ株:腸内に定着して環境を整え、便通改善や腸内フローラ改善を助ける。
つまり「全身の免疫調整を目的とするか」「腸内環境の改善を目的とするか」で選び方が変わると考えられます。
ポイントまとめ
- プラズマ乳酸菌は免疫細胞(pDC)に直接作用し、全身の免疫バランスを調整するとされる
- シロタ株は腸まで届き、腸内環境を整えることが期待される
- プラズマ乳酸菌=免疫アプローチ、シロタ株=腸内アプローチと覚えると理解しやすい
- 研究背景は、プラズマ乳酸菌=近年の新しい研究、シロタ株=90年以上の臨床実績
「シロタ株 効果なし」は本当?研究データから解説

インターネットや口コミの中で「シロタ株は効果なし」といった声を見かけることがあります。長い歴史を持つヤクルト製品でさえ、そのような疑問が出てくるのは自然なことです。では本当にシロタ株に効果はないのでしょうか。研究データを踏まえて確認していきます。
ネガティブな口コミの背景
「効果なし」と感じる背景には、以下のような要因が考えられます。
- 即効性を期待したが、変化が実感できなかった
- 毎日継続しなかったため腸内環境の改善が定着しなかった
- 食生活やストレスなど他の要因が影響していた
乳酸菌の働きは短期的に現れるものではなく、数週間から数か月の継続で少しずつ体感できるケースが多いとされています。
科学的エビデンス(ヤクルト中央研究所や学術論文)
シロタ株に関しては、国内外で数百件以上の研究報告が蓄積されています。
- 便通改善効果:便秘傾向の人で排便回数が増加したという報告あり
- 腸内環境改善:悪玉菌を減らし善玉菌を増やす傾向が観察された
- 精神的ストレス軽減:腸と脳の関係に着目し、ストレス関連症状が緩和された例がある
ヤクルト中央研究所の公開データでも、これらの作用は再現性を持って確認されています。
個人差と生活習慣の影響
ただし、すべての人に効果が表れるわけではありません。腸内環境は「腸内フローラ」と呼ばれる細菌の組み合わせによって異なり、同じ乳酸菌を摂取しても効果の出方は人それぞれです。また、食物繊維や発酵食品をあわせて摂るかどうかでも腸内での定着度が変わります。
ポイントまとめ
- 「効果なし」と言われるのは即効性を求めすぎたケースが多い
- 研究では便通改善や腸内環境改善、ストレス軽減が確認されている
- 効果には個人差があり、生活習慣によって大きく左右される
- 数週間〜数か月の継続摂取が望ましいとされる
※本記事は一般的な研究データをまとめたものであり、効果には個人差があります。
プラズマ乳酸菌の期待される効果とエビデンス
プラズマ乳酸菌は、キリンホールディングスと小岩井乳業が共同研究によって開発した比較的新しい乳酸菌です。正式には「Lactococcus lactis プラズマ」と呼ばれ、免疫に対するユニークな作用が注目されています。
免疫調整に関する研究成果
プラズマ乳酸菌の最大の特徴は、免疫の司令塔と呼ばれる「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)」に働きかける点です。
この細胞は、体内に侵入したウイルスや細菌を認識し、免疫反応を始動させる役割を担っています。従来の乳酸菌が腸内環境を中心に作用するとされるのに対し、プラズマ乳酸菌は「免疫システム全体」に直接関与すると考えられています。
風邪予防や疲労感軽減に関する報告
キリンの研究グループによる臨床試験では、プラズマ乳酸菌を含む飲料を継続摂取した人で以下のような傾向が確認されました。
- 風邪をひく人の割合が減少した
- 風邪をひいた際の症状が軽く済んだ
- 疲労感や倦怠感の軽減が報告された
これらは「免疫機能の調整を介した間接的な効果」とされています。
注意点(摂取量・個人差・医療との違い)
ただし、プラズマ乳酸菌も万能ではありません。
- 効果は「風邪を100%予防する」といったものではなく、あくまでリスクを下げる可能性にとどまる
- 個人差が大きく、全員が実感できるわけではない
- 医薬品ではないため、治療や診断の代替にはならない
このため「毎日の健康サポート」として食品感覚で取り入れるのが望ましいとされています。
ポイントまとめ
- プラズマ乳酸菌は免疫細胞(pDC)に作用する世界初の乳酸菌とされる
- 風邪発症リスクの低下や疲労感軽減に関する研究報告がある
- 医薬品ではなく、効果はあくまで「可能性」にとどまる
- 個人差が大きいため、継続して体調変化を観察することが大切
※本記事は一般的な研究情報をまとめたものであり、効果には個人差があります。
シロタ株はヤクルト以外にもある?入手方法まとめ
シロタ株(L.カゼイ・シロタ株)は、ヤクルトの創始者・代田稔博士によって1930年代に発見された乳酸菌です。ヤクルト製品の基盤として長年使用されてきたため、「ヤクルト専用の乳酸菌」と認識されることが多いですが、果たして他社や他の製品からも摂れるのでしょうか。
ヤクルト製品での展開
現在、シロタ株を利用した商品はヤクルト本社とその関連ブランドが独占的に展開しています。代表的なものは以下の通りです。
- ヤクルト(オリジナル)
- ヤクルト400/ヤクルト400LT
- Y1000(高密度乳酸菌飲料)
- ミルミル(ビフィズス菌も配合)
これらはすべてシロタ株を核とした製品で、スーパーや宅配サービスで入手可能です。
他メーカーや海外製品の有無
シロタ株はヤクルトグループが権利を保有しているため、他社からシロタ株入りの商品は基本的に販売されていません。そのため、「シロタ株入りサプリや飲料を探したい」と思っても、ヤクルト関連以外では見つからないのが現状です。
ただし、海外でも「Yakult」として広く流通しており、アジア・欧米・南米など世界各国で親しまれています。
選び方のポイント

他の代表的な乳酸菌との比較記事もあわせてご覧ください。 → プラズマ乳酸菌とr1を徹底比較!免疫力アップにおすすめなのはどっち?
シロタ株を摂取したい場合は、以下の観点で商品を選ぶとよいでしょう。
- 摂取量と菌数:ヤクルト400やY1000は一般的なヤクルトより菌数が多い
- 糖質やカロリー:ダイエット中なら「LT(低カロリータイプ)」が適している
- 宅配 or 市販:毎日続けたい人は宅配サービスが便利
ポイントまとめ
- シロタ株はヤクルトグループ独自の乳酸菌で、他社製品では基本的に入手できない
- 主な商品はヤクルト、ヤクルト400、Y1000、ミルミルなど
- 継続摂取を考えるなら宅配サービスも選択肢に入る
- 海外でも「Yakult」として広く販売されている
シロタ株サプリは効果的?飲料との比較
ヤクルトといえば乳酸菌飲料のイメージが強いですが、近年は「サプリメントタイプの方が便利では?」と考える人も増えています。ここでは、シロタ株をサプリで摂ることの可否や、飲料タイプとの違いについて整理します。
サプリタイプと飲料タイプの違い
まず前提として、シロタ株はヤクルトグループ専用の株であり、基本的にはヤクルト飲料にしか含まれていません。そのため「シロタ株入りサプリ」は公式にはほとんど存在しません。
ただし、ヤクルト本社からは「シロタ株を含むカプセル・タブレット型サプリ」が一部地域や通販限定で販売されており、飲料が苦手な人に選ばれるケースもあります。
飲料とサプリの大きな違いは以下の通りです。
項目 | 飲料タイプ(ヤクルト) | サプリタイプ |
---|---|---|
乳酸菌の生きた数 | 多い(億〜千億単位) | 製品により差が大きい |
継続しやすさ | 美味しく飲みやすい | 携帯しやすく続けやすい |
カロリー・糖質 | 含まれる(商品により調整可) | ほぼゼロ |
入手性 | スーパー・宅配で容易 | 限定的・通販中心 |
利便性・コスト・効果の比較
- 利便性:サプリは持ち運びやすく、出張や旅行時に便利。
- コスト:飲料は1本あたり数十円〜100円程度。サプリは1か月分で数千円と割高な場合もある。
- 効果:飲料の方が菌数が多く、腸に届く可能性が高いとされる。一方、サプリはカロリー制限や糖質制限をしている人に向いている。
継続するならどちらが良いか
健康維持や腸活のためには「続けやすい形を選ぶ」ことが最も大切です。飲料タイプは毎日の習慣化に適しており、サプリはライフスタイルに合わせて取り入れやすい形です。体質や目的、生活環境に応じて選ぶのが良いでしょう。
ポイントまとめ
- シロタ株は基本的にヤクルト飲料に含まれ、サプリは限定的に販売されている
- 飲料は菌数が多く効果を体感しやすい一方、糖質やカロリーを含む
- サプリは携帯性や低カロリー性に優れるが、価格は高め
- 続けやすさを基準に選ぶことが重要
プラズマ乳酸菌とシロタ株、どちらを選ぶべき?

プラズマ乳酸菌とシロタ株は、いずれも研究データが豊富で健康維持に役立つ可能性があるとされています。ただし、その作用の仕組みや得意とする分野は異なるため、目的やライフスタイルに応じて選び方を工夫するのがおすすめです。
健康目的別の使い分け(免疫/腸活)
- 免疫サポートを重視する人
→ プラズマ乳酸菌。免疫細胞に直接作用し、風邪や体調不良のリスクを下げる可能性がある。 - 腸内環境を整えたい人
→ シロタ株。便通改善や腸内フローラの安定化を助けるとされる。
相性の見極め方
乳酸菌の効果は個人差が大きいため、実際に試して「自分に合うか」を確かめることが重要です。数週間〜数か月続けたうえで、便通・体調・疲労感などの変化を観察すると、自分に合う乳酸菌が見えてきます。
両方を試すときの注意点
プラズマ乳酸菌とシロタ株を併用すること自体は問題ないとされています。両者は作用する仕組みが異なるため、相乗的に健康をサポートできる可能性もあります。ただし、糖質やカロリーの摂りすぎには注意が必要です。特にヤクルト飲料を複数本飲む習慣を持つ場合は、1日のバランスを考慮すると安心です。
ポイントまとめ
- 免疫サポートならプラズマ乳酸菌、腸活ならシロタ株が適している
- 効果には個人差があるため、数週間〜数か月試して見極めるのが大切
- 両方を併用するのも可能だが、糖質やカロリーの摂りすぎには注意
- 自分の体調や目的に合わせて「続けやすい方」を選ぶのがおすすめ
※効果には個人差があります。本記事は医療行為を目的としたものではなく、一般的な情報の提供です。
ここまで、プラズマ乳酸菌とシロタ株の違いを中心に解説してきました。両者は同じ「乳酸菌」ですが、体内での働き方や研究の歴史、期待される効果が大きく異なることが分かります。
- プラズマ乳酸菌は免疫細胞に直接作用し、全身の免疫バランスを整えることが期待される。風邪予防や疲労感軽減といったエビデンスも報告されている。
- シロタ株は腸まで届きやすく、腸内フローラの改善や便通サポート、さらにはストレス軽減への効果も研究されている。
どちらも「万能薬」ではなく、効果の出方には個人差があります。そのため、目的やライフスタイルに応じて選ぶこと、そして一定期間継続して試すことが大切です。
また、「シロタ株 効果なし」という声があっても、多くの研究が腸活への有効性を裏付けており、継続と生活習慣の工夫が成果を左右すると考えられます。プラズマ乳酸菌も同様に、食品としての摂取により「健康サポート」として期待できるものです。
よくある質問(Q&A)
Q1. プラズマ乳酸菌とシロタ株を一緒に摂っても大丈夫?
A. 基本的には問題ないとされています。両者は作用する仕組みが異なるため、同時に摂取してもリスクは報告されていません。ただし、飲料タイプは糖質やカロリーを含むため、飲みすぎには注意が必要です。
Q2. シロタ株は本当に効果があるのでしょうか?
A. 研究データでは、腸内環境の改善や便通サポート、ストレス軽減などが報告されています。ただし、効果の出方には個人差が大きく、生活習慣や継続期間によって左右される点に注意が必要です。
Q3. 子どもや高齢者が飲んでも大丈夫ですか?
A. シロタ株やプラズマ乳酸菌を含む飲料は食品扱いであり、一般的には子どもや高齢者も摂取できます。ただし糖質が含まれるため、糖尿病や肥満が気になる方は量を調整したり、医師に相談すると安心です。
Q4. サプリと飲料はどちらが効果的ですか?
A. 一般的には飲料タイプの方が菌数が多く、腸内に届きやすいとされています。一方、サプリはカロリーが少なく携帯性に優れるため、ライフスタイルに合わせて選ぶのがおすすめです。
Q5. どのくらいの期間続ければ効果を感じられますか?
A. 乳酸菌は即効性があるものではなく、数週間〜数か月の継続で少しずつ体調の変化を実感できるケースが多いとされています。継続して試すことで、自分に合ったかどうかを判断するのが良いでしょう。
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