腸活や免疫力アップを意識して、プラズマ乳酸菌入りの商品を選んでいる方も多いのではないでしょうか。市販品は手軽に摂れますが、価格がやや高めで「ヨーグルトを自作できないかな?」と考える人も少なくありません。
ただし、プラズマ乳酸菌は一般的な乳酸菌とは性質が異なるため、自作に挑戦するには注意点があります。正しい情報を知らずに試すと、期待する効果が得られなかったり、衛生面でリスクを伴う可能性もあるのです。
そこで本記事では、プラズマ乳酸菌ヨーグルトを自作できるのかどうかを解説しつつ、安全に楽しむための方法や市販品との違いをまとめました。
この記事を読めば、自作の可否や作り方の工夫、そして市販品を取り入れる際のポイントまで理解できます。
この記事を読んでわかること
- プラズマ乳酸菌の特徴と一般的な乳酸菌との違い
- プラズマ乳酸菌ヨーグルトを自作できるのかという疑問の答え
- 自家製ヨーグルトの基本的な作り方と注意点
- 市販品と自作のメリット・デメリット
プラズマ乳酸菌とは?

プラズマ乳酸菌の特徴と他の乳酸菌との違い
プラズマ乳酸菌は、キリンホールディングスと小岩井乳業の研究から生まれた特別な乳酸菌です。正式名称は「Lactococcus lactis strain Plasma」で、一般的な乳酸菌が腸内環境に働きかけるのに対し、プラズマ乳酸菌は「免疫細胞」に直接作用する点が注目されています。
特に、体内で「pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)」と呼ばれる免疫細胞を活性化させるとされ、免疫研究の分野で大きな話題となりました。これは、ヨーグルトや飲料などで摂取できる“世界初の乳酸菌”として学術的にも報告されています。
免疫との関わりについての研究知見
プラズマ乳酸菌は、体の免疫機能をサポートする可能性があると複数の研究で示されています。たとえば、風邪やインフルエンザの感染リスクに関する研究では、摂取したグループにおいて発症率が低下する傾向がみられたと報告されています。ただし、これらの結果は「傾向がある」とされる段階であり、効果は人によって異なる点に注意が必要です。
厚生労働省の「機能性表示食品」制度においても、プラズマ乳酸菌を含む製品は「免疫機能の維持に役立つ」と表示することが認められています。
市販されている商品例(飲料・ヨーグルトなど)
現在、市販されているプラズマ乳酸菌商品として代表的なのが「iMUSE(イミューズ)」シリーズです。飲料タイプ、ゼリー、ヨーグルトなどさまざまな形で販売されており、日常的に取り入れやすいのが特徴です。特にヨーグルトは腸活にもつながるため、健康意識の高い層に人気があります。
ポイントまとめ
- プラズマ乳酸菌は「免疫細胞」に働きかける特別な乳酸菌
- pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)の活性化が注目されている
- 効果は個人差があり、研究段階であることに留意
- 「iMUSE」シリーズなど市販商品で摂取できる
プラズマ乳酸菌入りヨーグルトは自作できる?

自作の基本原理(市販ヨーグルトを種菌にする方法)
一般的なヨーグルトは、市販のヨーグルトを「種菌」として牛乳に加え、一定の温度で発酵させることで自作できます。ヨーグルトメーカーを使えば40℃前後で7〜8時間発酵させるのが基本で、乳酸菌が牛乳中の乳糖を分解し、酸味ととろみが生まれます。市販のヨーグルトを少量加えるだけで、同じ乳酸菌を含んだヨーグルトを増やせる仕組みです。
プラズマ乳酸菌は増やせるのか?専門家やメーカーの見解
では、プラズマ乳酸菌入りのヨーグルトを種菌にすれば、自宅で同じヨーグルトを作れるのでしょうか。結論から言うと「完全な再現は難しい」とされています。
その理由は以下の通りです。
- プラズマ乳酸菌は特殊な株であり、培養条件がメーカーの工場で最適化されている
- 発酵過程で死滅する可能性が高く、同じ菌数を再現できない
- iMUSEシリーズなどの機能性表示食品は、研究データに基づいた菌量が保証されている
実際に、メーカー公式でも「家庭で増殖させた場合の効果は保証できない」と明記されています。つまり、自作ヨーグルトにチャレンジしても、同じ効果を得られるとは限らないのです。
自作に伴うリスクと注意点
プラズマ乳酸菌を他の株と比較すると、違いがより明確にわかります。 → プラズマ乳酸菌とシロタ株の違い

プラズマ乳酸菌を含む商品を使ってヨーグルトを培養したとしても、衛生管理が不十分だと雑菌が混入するリスクがあります。また、温度管理を誤ると腐敗が進み、食中毒の原因になりかねません。
さらに、厚生労働省や消費者庁は「家庭での発酵食品づくりには十分な衛生管理が必要」と注意喚起を行っています。特に免疫力を高めたい目的で摂取するのであれば、安全性を損なうのは本末転倒です。
ポイントまとめ
- 市販ヨーグルトを種菌にすれば自作ヨーグルトは可能
- プラズマ乳酸菌は特殊で、同じ菌数や効果を再現するのは難しい
- メーカーも自作での効果は保証していない
- 自作には雑菌混入や衛生面のリスクがある
自宅でできるヨーグルトの作り方(応用編)
実際に家庭での作り方をさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。 → プラズマ乳酸菌ヨーグルトの家庭での作り方
基本の自家製ヨーグルトのレシピ
自宅でヨーグルトを作る場合、もっとも手軽なのは「市販ヨーグルトを種菌として牛乳で培養する方法」です。
手順は以下の通りです。
- 容器やスプーンを熱湯消毒して清潔にする
- 牛乳500mlに対し、市販のヨーグルトを大さじ2〜3加える
- ヨーグルトメーカーを使い、40℃前後で7〜8時間発酵
- 固まったら冷蔵庫で保存(3日程度を目安に食べ切る)
この方法で作れば、自分好みの酸味や食感のヨーグルトを楽しめます。
プラズマ乳酸菌ヨーグルトを“近づける”工夫
市販の「iMUSE ヨーグルト」などを種菌に使えば、プラズマ乳酸菌入りのヨーグルトに“近い”ものは作れます。ただし、前述のとおり菌数や免疫作用は保証されないため、健康効果を目的とするより「風味やコスト面で楽しむ」感覚で試すのがよいでしょう。
また、種菌にする際は新しい商品を開封直後に使い、雑菌の混入を防ぐことが重要です。
自作に適した材料・道具
ヨーグルト作りを安全に行うためには、以下のような道具や材料を揃えると安心です。
- ヨーグルトメーカー:温度を一定に保つため必須
- 牛乳パック用クリップ:雑菌の侵入を防ぐ
- 耐熱容器やスプーン:必ず熱湯消毒して使用
- 新鮮な牛乳(成分無調整):安定した発酵のため推奨
自作の場合は「衛生管理」と「発酵条件」を守ることが、失敗しないコツです。
ポイントまとめ
- 牛乳+市販ヨーグルトで手軽に自家製ヨーグルトを作れる
- プラズマ乳酸菌入り商品を種菌にしても効果は保証されない
- 開封直後の新鮮な種菌を使い、衛生管理を徹底することが重要
- ヨーグルトメーカーを使うと失敗しにくい
プラズマ乳酸菌を摂るなら自作より市販がおすすめな理由
機能性表示食品としての品質保証
市販されているプラズマ乳酸菌入りヨーグルトは、機能性表示食品として届け出が行われています。これは「摂取した際に期待できる機能について、科学的根拠が示されている」という証明でもあります。自作ヨーグルトでは菌数や効果が保証されないため、免疫維持を目的にするなら市販品の方が信頼性が高いといえるでしょう。
自作では得られない安定した菌数と安全性
メーカーの商品は、製造工程で乳酸菌の菌数や品質が管理されています。プラズマ乳酸菌のような特殊な株は培養条件が限られており、家庭では同じ環境を再現するのは困難です。また、衛生面でも工場は徹底管理されていますが、自宅での発酵は雑菌混入のリスクを避けられません。特に免疫サポートを目的とする場合、安全性を重視すべきです。
コスト・手間と効果のバランス
自作ヨーグルトは一見コストパフォーマンスが良さそうに見えますが、ヨーグルトメーカーや衛生管理のための準備を考えると、それなりの手間がかかります。さらに、期待する効果が得られるかどうかは不透明です。一方で、市販品は一定の効果が裏付けられているうえ、開封するだけで簡単に摂取できます。長期的にみれば、手間やリスクを避けて市販品を取り入れる方が続けやすいでしょう。
ポイントまとめ
- 市販品は「機能性表示食品」として科学的根拠に基づき品質が保証されている
- 自作では菌数や安全性を確保できず、効果が安定しない
- コスト面だけでなく、手間やリスクを考えると市販品の方が現実的
- 健康目的でプラズマ乳酸菌を摂るなら市販品が安心
プラズマ乳酸菌ヨーグルトを続けるコツ

継続のための食習慣の工夫
プラズマ乳酸菌ヨーグルトを効果的に取り入れるには、無理なく習慣化することが大切です。たとえば朝食に取り入れたり、仕事や学校から帰宅後の間食として取り入れると、忘れにくく続けやすくなります。毎日同じ時間に食べるリズムを作ると、自然と習慣として定着します。
他の発酵食品との組み合わせ
ヨーグルトだけでなく、納豆や味噌、キムチなどの発酵食品を一緒に摂ると、腸内環境をより多様にサポートできると考えられています。また、食物繊維を含む野菜や果物を加えることで乳酸菌の働きを助ける「プレバイオティクス効果」も期待できます。グラノーラやフルーツを加えて食べるなど、楽しみながら工夫すると長続きしやすいでしょう。
続けやすい市販商品の選び方
プラズマ乳酸菌入りヨーグルトは、カップタイプや飲むタイプなどさまざまな形で販売されています。生活スタイルに合った商品を選ぶことが継続のカギです。忙しい人にはドリンクタイプ、じっくり食べたい人にはカップタイプがおすすめです。さらに価格や容量も比較し、自分に合った商品を選ぶと無理なく続けられます。
ポイントまとめ
- 毎日の習慣に組み込むことで続けやすくなる
- 他の発酵食品や食物繊維と組み合わせると腸活効果が高まる可能性がある
- 生活スタイルに合った商品を選ぶと継続がスムーズ
- ヨーグルトを「楽しむ工夫」を取り入れると長続きする
プラズマ乳酸菌ヨーグルトは自作できる?安全性と作り方を徹底解説まとめ
プラズマ乳酸菌は、一般的な乳酸菌と異なり「免疫細胞」に働きかける特別な菌株です。ヨーグルトや飲料などの形で市販されており、機能性表示食品として一定の効果が裏付けられています。
自作ヨーグルトは、牛乳と市販ヨーグルトを使って家庭でも作ることが可能ですが、プラズマ乳酸菌入り商品を種菌にしても、メーカーと同じ条件で菌を増やすことはできません。そのため、同等の効果を期待することは難しく、衛生面でのリスクも伴います。
健康目的でプラズマ乳酸菌を取り入れたい場合は、やはり市販品を利用するのが安心です。ただし、自作を試す場合は「コスト削減や趣味」として楽しむスタンスで行い、衛生管理を徹底する必要があります。
プラズマ乳酸菌を市販ヨーグルトメーカーで活用する方法も紹介しています。 → ヨーグルトメーカーで乳酸菌の効果を最大化
プラズマ乳酸菌ヨーグルトは自作できる?安全性と作り方を徹底解説FAQ
Q1. プラズマ乳酸菌ヨーグルトを毎日食べても大丈夫ですか?
A. 一般的に問題ないとされています。食品由来の乳酸菌なので過剰摂取による大きなリスクは報告されていません。ただし糖質やカロリーが含まれるため、バランスの良い食生活を心がけましょう。
Q2. プラズマ乳酸菌は加熱すると効果がなくなりますか?
A. 多くの乳酸菌は加熱に弱く、死滅しやすいとされています。ただし「死菌」でも免疫や腸内環境に働く可能性があると報告されています。メーカー商品は加熱を避けて製造されているため、市販品をそのまま摂るのが安心です。
Q3. 自作ヨーグルトで免疫効果を期待できますか?
A. 自作ヨーグルトにプラズマ乳酸菌商品を使っても、同じ菌数や効果を保証することはできません。研究や機能性表示食品のデータは「市販品」を前提としているため、免疫効果を目的とするなら市販品を選ぶ方が確実です。
Q4. 子どもや妊婦が食べても問題ありませんか?
A. 市販のプラズマ乳酸菌ヨーグルトは幅広い年代に向けて販売されています。ただし妊娠中や小さなお子さまの場合は、体調や食習慣により個人差があるため、不安があれば医師や管理栄養士に相談すると安心です。
Q5. プラズマ乳酸菌ヨーグルトはいつ食べるのが効果的ですか?
A. 明確な時間の指定はありませんが、毎日継続して摂ることが大切とされています。朝食や間食に取り入れると習慣化しやすく、続けやすいでしょう。
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